自分の人生に不満がある人は他社の決断を非難する
私は約8年務めた会社を2020年9月いっぱいで退職する事にした。
それを伝えた時の周りの反応はこうだ。
「辞めてどうするの?」
「同業他社に行けばわかるけどうちの会社はだいぶホワイトだよ」
「転職活動する時は気をつけな。給料が残業代込みとかあるからね」
「営業は絶対辞めなね」
等々
そして何故か会社に対して不満を言い始める意味の分からない上司もいた
「おれも店長時代、誰々より給料低くてさ!マジで意味わかんなかったよね!」
周りの反応は様々であった。
これらに対して私が思ったことは
うるせえ。
だった。
周りの人間に言われた言葉に共通していることは95%以上の人間が肯定的な事を言ってくれる人はいなかったという事だ。
「今迄お疲れ様」や「今迄この会社で働いてくれてありがとう」等の言葉をかけてくれる同僚や上司はほぼいなかった。
これに対して私が思った事はがっかりした半分、ああやっぱりこういう反応かという予想していた反応だったという気持ちが半分だ。
何故多くの人間が辞めていく人間に対して労いの言葉をかけてあげられないのか。
笑顔で送り出してあげる事が出来ないのか。
それは自分は今この会社で 我慢 して働いている。
だからこそ、その環境から抜ける人間を素直に喜べないのである。
過去の自分の考え
先にも伝えたが、私が退職の報告をした時に大半の人が否定的な言葉を送ってきたのだが、じゃあ今迄自分はどうだったのか?
私も入社して間もない頃は上記のような人間だった。
何故か?
それは自分はサービス残業もしている。休日出勤もしている。あの人(退職する人)は何か頑張っているのか?
というような危ない思考であった。
私は頑張っている。でもあの人は頑張っていない。だから理由をつけて退職(逃げる)するのだ
と、こういうような思考に自分でも気付かない内になっていた。
毎日忙しく働き、肉体的疲労が蓄積していくと、肉体的疲労は精神的疲労に影響を及ぼすようになる。
その当時の私は気持ちに余裕がなく、人に優しくする余裕もなかったのである。
身を削って働いている自分は会社に貢献しているから偉いと心のどこかに思っていたのだと思う。
かなり誤った方向に行きかけていた、と今の自分なら思えるのだが、当時は会社に寝泊りをし、月400時間以上働いた月もあったので、周りに優しい言葉をかける余裕など無かったのである。
今の自分の考え
退職する人間を逃げる、他の環境でやっていけるのか、と心の中で避難していた今の私はというと、退職の報告をした際に否定的な意見だった人誰一人からも 退職する理由 を聞かれなかった。
退職する理由も聞かれずに、否定的な事を言われてしまったのだ。
まさに今まで自分が人に対してしてきた事が返ってきたのである。
最初は心の中で寂しい気持ちにもなったが、周りをよく見てみるとどこか余裕がない、または周りの環境を見ようとしない、周りの環境と今の自分がいる環境を見て見ぬふりをして動き出そうとしない人が多いように見える。
だから私はその人達の事を否定する気は全くない。
過去の自分がそうだったように。
辛い事を我慢して報われるほど人生は甘くない
退職する事を決めた3か月前この言葉に出会った。
衝撃が走った。
それと同時に何だか納得してしまう自分もいた。
今迄私は実績も残したし、人も育てた。会社に貢献してきたつもりであった。自分の時間をそれらに捧げて。
しかし、辞めると報告した時それらの対価として何かを受け取ったのか?
何も受け取っていない。
それもそのはず。会社はそのような約束などしていないし、サラリーマンである以上企業に属しているいち社員として当たり前の事をしただけなのだ。
私は頑張った。結果も残した。だから何かあるでしょ!?
と思ってしまうのは自分のエゴである。
そして、この「辛い事を我慢して報われるほど人生は甘くない」という言葉でようやく気付くことができたのである。
私は認めて欲しかっただけなのだと。褒めて欲しかっただけなのだと。
これからの自分
散々否定的な事を言われて辞める今でも、私の気持ちはとても清々しい。
自分で決めて自分で行動するからであろう。
これからの人生は、自分の意志で決めて、自分の意志で行動していく。
そんな当たり前の事が私には出来ていなかったように思える。
転職したいと思いながらも、1年間行動に移さなかったのは、今の自分と正面から向き合っていなかったからである。
そして、それに気づき自分にとっての幸せとは何なのか を考えた時に純資産が1憶円あるお金持ちでもなく、仕事をバリバリ働いて会社に貢献し年収1千万ある会社員でもなく、女の子にモテて毎日女性と飲みに行くでもない事に気付いた。
これからの人生で私にとっての幸せは何なのか?
自分のやりたい事は何なのか?
を模索して生きたいと思う。
疲弊して精神が壊れるほどに働く事をやめて。